Shangri-Ra

アラサー女子世界一周ひとり旅の記録

チチカカ湖を見るまでは死ねない

思いつきではじまったとはいえ、世界一周はずっと頭の片隅にあった。そう、夏休みの残された宿題みたいに。私はいまちょうど33歳なんだけれども、結婚とか出産とか人生の次のステージにいまいち踏み切れなかったのは(縁がなかったというのはもちろんあるのだけれども)世界一周が頭にちらついていたからというのもある。チチカカ湖をこの目でみるまでは死ぬに死にきれないという気持ち。

なぜか小学生の頃からチチカカ湖に絶大な憧れを抱いていた…

振り返れば、社会人になってからの10年間は旅の準備期間だったような気がする。今の家で暮らしていても、いつか引き払って旅に出ると思うと、家具家電を買えずにいた。仕事も、いつか辞めてた旅に出ると思うと、責任あるポジションに手を挙げられなかった。その割には、いつでも再就職できるようにと国家資格だけはちゃっかり取った。憧れの歯列矯正も短期海外旅行も、いつか旅に出る資金に回しておきたいな……と思って諦めた。

そんな宙ぶらりんの生活がしばらく続いて、コロナも終わって、33歳になったいま、とうとう旅に出ない理由がなくなってしまった。

独身、子無し、親の介護無し、貯金まぁまぁアリ、体力まぁまぁアリ。

人生の宿題終わらせるなら今じゃない?という気持ち。

不安がないわけではない。帰国して、再就職できるのかとか、結婚できるのかとか考え始めたら反吐がでる。でも、このままずっと自分にブレーキをかけつづける生活を続ける方がもっと嫌だなと思った。それに人生で今がいちばん若いし。

せっかく人間に生まれたんだから、色んなもの見て感動して、地球は面白いとこだったなと思って死にたい。そんなことを考えながら、自分で自分を鼓舞している。